ホーム > STEP1 活動事例を知りたい > 肴町公園周辺スモールエリアマネジメントに向けた社会実験
青葉区のぶらんど~む一番町商店街から西側に少し入った肴町公園周辺のエリアは、個性的な飲食店や衣料品店などが立ち並び、近年はマンション建設も進んでいます。この肴町公園周辺のエリアで、公園や道路の公共空間を舞台に、地域住民、地域の事業者、来訪者のコミュニティ活性化に取り組む協働が生まれています。
・Sendai Development Commission株式会社
・仙台市大町会(町内会)
・株式会社仙台協立
・地域の事業者
・仙台市都心まちづくり課
近年、市内の都心部ではマンション建設が進み人口の増加傾向にある一方で、住民同士の交流が少なく、町内会等のコミュニティ形成の担い手の確保が課題となっています。
定禅寺通でのマルシェ開催など様々な屋外イベントを手掛けるSendai Development Commission株式会社は、仙台市市民協働事業提案制度(※)を活用して、町内会や地域の事業者と肴町公園周辺まちづくり協議会設立準備会(以下、準備会)を組織し、誰にとっても魅力あふれる地域の実現を目指す取り組みを始めました。
Sendai Development Commission株式会社が着目したのは、地域住民や町内会による地縁型コミュニティと、地域の事業者や来訪者によるテーマ型コミュニティの2つのコミュニティを融合し、地域を活性化させることです。その舞台として、公園や道路といった公共空間を活用する社会実験に取り組みました。
※仙台市市民協働事業提案制度
市民活動団体、町内会、企業その他のまちづくりに関わる多様な主体から、地域の課題解決や魅力向上に資する事業の提案を募集し、仙台市の担当部局と協働で取り組む制度です。毎年、団体の専門性やネットワークを生かした事業が数多く生まれています。平成24年度から延べ33事業を実施しており、令和2年度は本事例を含めて5事業を実施しました。詳細は下記「関連リンク」よりご覧ください。
令和2年度にSendai Development Commission株式会社が準備会を通して実施したのが、7月から10月の約3カ月間、晩翠通や広瀬通の歩道にストリートファニチャー(屋外家具)を設置する社会実験です。地域の事業者の協力で、店舗前の歩道などに朝9時30分から夜10時まで、誰でも自由に利用できるイスとテーブルを設置しました。
設置期間中は、地域の方々や買い物に訪れた方々が、コーヒーを飲んだり、会話を楽しんだり思い思いに過ごし、利用者からは「コロナ禍で、屋内の密閉空間や密集を避けて生活しているので、このような開放的な空間は気持ちが良い」と好評でした。ただ通行するだけではない、滞在し交流する場所として、道路の新しい可能性が見出されました。
今後は、道路の活用だけでなく、公園を活用した社会実験に取り組みます。肴町公園内で軽飲食の販売の他、ワークショップやイベントを実施し、地域住民、地域の事業者、来訪者が楽しんで過ごすことができる空間づくりを行っていく予定です。
公共空間を、それぞれのコミュニティの交流の場として活用し、誰にとっても魅力あふれる地域の実現を目指していきます。